「フリクリ オルタナ」を観た。
フリクリの新作を観た感想です!。
昨日、名作OVA、フリクリの続編劇場版「フリクリ オルタナ」を観た。(以下「オルタナ」)
相変わらず熱いピロウズの楽曲が流れるPV、18年振りとなる新作、しかも二本立て。
皆の期待値はめちゃくちゃ高かったと思う。
そして公式ホームページでもハル子が「もう、ギンギンじゃんかよ。」と言っているようにワクワク八割、不安二割くらいの気持ちで席に着いた。
んで、視聴した結果…
取りあえず「フリクリ」ではあった。先述したように相変わらずピロウズの楽曲はここぞ!という所で掛かってくれるし、前作で登場したアイテムも出てくるしパロディも満載。
でも何かが足りない…うーん、何だろう。いや、前作と比べられるのは避けられない運命だとして、パロディの引きだしとそれを生かすためのキャラクターの表情や動きの演出がもっと過剰でもいいかなと思った。
フリクリがリリースされたのは2000年~2001年。そこから数多くの名作が生まれ、「らき☆すた」、「物語シリーズ」、「おそ松さん」、など数多くのパロディを扱いこなす作品群を視聴者が観てきたことで今回の「オルタナ」が演出に置いて特筆されるようなものでは無くなっていたということであろうか。(前作は今見ても耐えうる演出がされているように思う)
そして「フリクリ」と言えばメタ的な人物構造、言葉選び、扱われる小ネタにあると思う。それが全作よりも浅かったのかも知れない。(京アニの「たまこラブストーリー」の方が分厚く感じる位。)その分、見やすさはある。序盤で表層的に描かれる女子高生のやり取りとか。
何だか批判的に書いてしまったけど、やっぱり自分に突き刺さるシーンは幾つもあった。自分の中に「ナオ太」とか今回の主人公である「カナブン」と友達が十代の頃、確かにいて、それがまだ微かに体のどこかで居座っているのかも知れない。(自分がまだ20代で比較的若い…というのもあるかもだけど)
結局後半で、恋愛感情をうやむやにしちゃうカナブンの気持ちもちょっと分かるし(男にしてみたらたまったもんじゃないかもだけど…こういうのって現実の中・高生にありがちだと思う)ペッツとの関係みたいにすごく仲良いと思ってたけど、実は家庭の事とか全然分からなかった…なんて経験は確かにあったように思う。
だから登場人物の行動とか考えは、かなり鑑賞者それぞれの経験とかで共感できたり、また逆に全く信じられない…といったように大きく変わるんじゃないかなと思った。ヒジリ―の大学生彼氏みたいに、人間関係自慢したり、自分を大きくみせるような男って確かにあるあるだな~とか思っちゃったし。
ラストは実は結構予想通りだった。うやむやに終わるだろうな~と思っていた。でもそこは「セカイ系」全盛期に生まれた作品としての残り香をしっかり匂わせてくれたと思う。客層としては20代~が多いながらも、メッセージはティーンエイジャ―に向けたものだったように感じた。
これから公開される「プログレ」や前作をまた見直すことで評価も変わるように思うから一旦は感想をここで終わりにします。いや、色々書いたけど、「プログレ」楽しみだ。
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